脊柱管狭窄症治療の専門家、白井です。
今回は『脊柱管狭窄症や腰痛患者はこの靴で歩け』こちらのテーマでお話します。
一応動画でも同じ内容のものを載せておきます。
皆さん、脊柱管狭窄症や腰痛でどんな靴を履けばいいんだろうと考えたことはありますか?
実は靴選びっていうのは非常に大事なことなんですが、どんな靴を履いたらいいのかわからない!っていう方がほとんどだと思います。
今回の動画では脊柱管狭窄症の専門家である白井が狭窄症はもちろん、腰痛や膝が痛い人のおすすめの靴をご紹介します。
また、どうしてこの靴がいいのか?というところもお話していきますので是非とも最後までお付き合いください。
まず、どんな靴で歩くのが良いのか?ということなんですが、これは当たり前なんですがウォーキングシューズを選んで歩きましょう!けっこうな割合で高いランニングシューズを購入されている方がおられます。高いし、軽いし、走っても大丈夫なんやったら歩いても大丈夫やろ!みたいな感じで購入されているんだと思うんですが、ランニングシューズとウォーキングシューズでは作られた狙いが違うのでお身体の状態が悪い人にとってはかえって悪化してしまうことが大いにあります。
まず脊柱管狭窄症の患者さんが選ぶべき靴の基本的なポイントをご紹介します。
安定性
脊柱管狭窄症の患者さんは当たり前ですが高齢であることが多いです。
そして歩けない症状から歩行不足になっている方がほとんどなんですが、歩かないことによって歩き方も正常に歩けなくなってしまってフラフラしながら不安定な歩き方になってしまいます。
ですので転倒のリスクも上がってしまうので、靴選びの際に安定性の高い靴をチョイスする必要があります。
安定性の高い靴を選ぶって…どうやって見分ければいいんだよ?ってお話なんですが、無茶苦茶簡単な見分ける方法としては車のタイヤをイメージしてください。
タイヤは地面との設置している面積はだいたいハガキ一枚分くらいと言われています。
この地面と接地している面積が大きいほど安定性があると思ってください。面積を構成する要素は縦と横の長さですよね?
ランニングシューズなんかは、早く走るために靴の底の形がゆりかごのように丸くなっているんですね。
こういう設計にすることで、地面との設置面積を減らして摩擦を小さくして足の運びの一歩一歩をスムーズにスピーディーに流れを作るように設計されています。イメージとしては車のタイヤパターンのイメージですね。タイヤも地面に接地しているのはすごく小さい面積ですよね?
しかも早く走るように軽量化されてるので横幅も狭く設計されています。狭窄症の人がこういう靴を履いてしまうと地面に足の裏がついているときに地面と接地している面積が少なくなってしまいますので安定性は非常に悪くなってかえってフラフラしてしまいますのでやめてください。
ある程度、縦の接地面が保たれた靴を選びましょう。
あとはもちろん横幅の接地面も関係します。
さっきもお話したようにランニングシューズとかがそうなんですが、早く走ることを目的に設計にされているので軽量化を図って横幅は狭く設計されているんですね。
だからそもそも早く歩くことのできない狭窄症の人は横幅もある程度幅のある靴を選んでみてください。
まとめると、靴の裏の縦と横の接地面がある程度ある安定性の高い靴を選びましょう。
というところです。
推進力
これは安定性とは相反する話になってしまうんですが、さっきの安定性だけを求めると、こんな靴が一番安定するんですね。こんな写真のように靴裏と地面がペッタンと一体になるような靴です。
こんな靴はデッキシューズとかに多いんですが、掃除するときに滑らないようにとか、って目的で作られているのでそもそも歩くのには向いていない構造です。どっちかっていうと足元が滑ったりするような環境でずっとたちっぱなしに向くような靴です。
歩いて進行方向に進むうえでは少し靴の縦方向へのアールがかかっていた方が推進力が働いてくれて歩いていて疲れにくいです。
クッション性
クッション性も非常に大事で、足腰の弱った人はおかしな歩き方もしますし、足首が硬かったりして歩いて踵を地面について体重をかけた際にかかる衝撃を逃がすことが出来ない人が非常に多いです。
ですのである程度クッション性のある靴を選ぶ必要があります。
軽さ
足腰の悪い人は歩くときにうまく足を運べないので少し歩くと足が重くなってしまうんですね。
ですのでやっぱり靴も軽いにこしたことはありませんので軽さも大切になってきます。
通気性
これも軽さにも通じるところがでてくるんですが、通気性も高いに越したことはありません。
最低限これら⑤つくらいは兼ね備えた靴を選んだほうがいいと思います。
白井が特に脊柱管狭窄症やすべり症、膝なんかが悪い方のおすすめの靴としてはこちらの靴がおすすめです。
白井おすすめの靴
ニューバランス880です。
この靴は先ほど紹介した五つの性能も申し分ないんですが、特にいろんな工夫がされていて、この裏を見てほしいんですけど真ん中に踵から先端方向に向かって切れ込みが入っているんですね。
これをシャンク構造って言うんですが、このシャンクが入ってる靴自体が安物の靴には入ってないんですね。
だからこのシャンクが入ってる靴って結構高いんですよ。
このシャンクはどんな役割してるのか?っていうと
一つは歩いて踵を地面についた時の衝撃のエネルギーを前方向への推進力に変えるための役割をしてくれています。
二つ目の役割は、切込みの部分が少し硬い素材で作られていて、捻じれるや歪みの動きを制限してくれたり、土踏まずのアーチを支える役割なんかをしています。
実は足腰の悪い人っていうのは足をコネらせるような動きが入ってしまっています。
足腰の悪い方はぐるぐる足を回しながら歩く方もおられますし、ドスっと足を突くような歩き方をされる方もおられます。どちらも普通の歩き方ではないというのが一目でわかるかと思うのですが、足腰の悪い人は、足の運びが関節の正しい軌道上に動けないので、このような歩き方になってしまいます。わかりやすく言うと、このような歩き方は足首や膝、股関節などが微妙にこねた状態で動かしています。そうすると足が地面に着地するときにも微細な捻挫を繰り返し続けることになってしまうので良くありません。永遠に捻挫し続けるのでずっと痛いままです。
いわばこの切れ目の部分が軸のような役割をして余計な捻じれやこねた動きを制限してくれるわけです。制限ですよ。完全になくなるわけではありません。
さっきもお伝えしたようにこのシャンク構造っていうのは安い靴には入ってないんですが、高級な靴には実は靴を分解していくと入っています。このシャンクの素材によって特性とか金額も全然違ってくるんですが、
それでもちゃんとしたシャンクの入ってる靴は3万円台~とかってするので1万円程度でこういう機能の搭載された靴っていうのは僕はこちらのニューバランス880しか見たことがありません。
ウォーキングシューズとしてはこの価格帯でこれだけの基準をクリアしているのは本当に優秀だと思いますので、この靴をお勧めします。
ただ、この靴にもいくつか欠点があって、
一つは通気性がいいから防水性が非常に弱いという点です。
雨の日とか、水たまりを踏むとすぐに靴下にしみこんできます。
対策としては同じ種類の880から防水性のゴアテックスがでておりますので、そちらだと通気性は悪くなってしまいますが、防水性は高いので雨の日なんかはこっちの靴がいいと思います。
もう一つのデメリットはデザインがあまりカッコよくはないというところかなと思います。
おそらく、若者から高齢の方まで幅広い層をターゲットにしているためこんなデザインになっているんだと思います。機能的には素晴らしいのでその辺は我慢かなといったところです。
靴でもこのように奥が深くて実はメーカーの思いや工夫が詰め込まれています。
同じように氷のうも靴といっしょで普通の氷のうじゃなくて白井が紹介している冷えプル氷のうを使ってください。多分ほとんどの方が普通の布性の蓋が二重になってないタイプの氷のうを使ってると思います。
同じようにちゃんとしたこれじゃないといけないって理由があっておすすめさせてもらっております。どうせやるなら、ちゃんとやって労力と時間を無駄にしないようにしましょう。
靴は実は履く目的や歩く人のレベルに合わせて変えるべきだと白井は考えているのですが、
今回はあくまでも足腰の悪い高齢者が歩くために履くおすすめの靴という前提でお話させていただきました。
だから若い人向けとかアスリート向けとかってなってくると全然違う靴になってくるのでそこだけ勘違いしないようにしてください。
是非ともご参考にしてください。
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