坐骨神経痛を悪くしてしまう行動、20選

目次

坐骨神経痛を改善するために、大前提となる考え

坐骨神経痛に限った話ではないのですが、身体が悪くなってしまうには、

下のような状態が必ず起きています。

それは、身体にとって【悪い行動】>【いい行動】という状態に陥っているということです。

ですので、坐骨神経痛を改善させるためには、

坐骨神経痛を悪化させる【悪い行動】を減らし、坐骨神経痛を改善させる【良いこと】を増やしていくという

大前提のことを理解してください。

例えば、肝臓が悪い患者さんがいたとします。

その患者さんは病院で薬やいい治療を受けていたとしても、

本人がお酒を大量に飲んでいればいくら【良いこと】をしていても、

お酒を飲むという【悪いこと】を減らさない限り良くなっていかないのと同じことなのです。

しかし、肝臓においてお酒が悪いというのは、だれでもわかることなのですが、

坐骨神経痛において、何が悪いことなのか…

この判断が一般の方には非常に難しい判断になってきます。

実際にインターネットや今ではユーチューブなどで情報が溢れかえっていますし、

一般的に身体にいいとされていることも実は坐骨神経痛を悪化させてしまう行動も非常に多いのが事実です。

そこで、今回私が勉強したり、物理や化学的な視点から交えた具体的な坐骨神経痛を悪くしてしまう行動20選とその理由についてお話していきます。

具体的な坐骨神経痛を悪化させてしまう行動 20選

  1. ソファーに座る
  2. こたつに入る
  3. あぐらをかく
  4. 横ずわりをする
  5. 足を組む
  6. どすんと座る
  7. 長時間座る
  8. 自転車に乗る
  9. 原付に乗る
  10. 長時間の乗り物移動
  11. カイロを貼る
  12. 湿布を貼る
  13. コルセットをつける
  14. (病院や接骨院あどで腰の)牽引治療を受ける
  15. ストレッチをする
  16. 激しい運動(ママさんバレーやテニスなど)をする
  17. (良くしようと思い)マッサージを受ける
  18. (病院や接骨院などで)電気治療を受ける
  19. 階段を下る
  20. 中腰の姿勢

上記20の行動が坐骨神経痛を悪化させてしまう行動になります。

細かく言えばまだまだありますが、きりがないので代表的なものだけを上げさせていただきました。

下で【どうしてその行動が坐骨神経痛を悪化させてしまうかの理由】を書きますので、

そちらを読んでいただければ、ほかの行動でもこれは坐骨神経痛を悪化させるだろうと

ご自身で判断できるようになりますので、良かったら最後までお付き合いよろしくお願いいたします。

どうしてその行動が坐骨神経痛を悪化させてしまうかの理由

①座る系の行動が悪い理由→骨盤のテーパー構造が壊れるから

こちらの絵をご覧ください。

これは石橋の絵になります。

真ん中の緑の石をキーストーンと呼び、この石がすっぽり真ん中に収まることで、左右の石橋を頑強に安定させています。

この石橋の造りのことを【テーパー構造】と言います。

このテーパー構造は建築学的にも非常に優れていて、古い時代からレンガ造りの建物や石橋の建築でも使われていました。

この構造の素晴らしいところは、石橋の上に重い荷重がかかればかかるほど安定するという点です。

しかし、このテーパー構造にも弱点があります。

それは下からの突き上げの力に非常に弱いという点です。

石橋は上流から大きな石が流れてきて、下から突き上げられてしまうと、隙間が開いてしまってすぐにガラガラと崩れてしまうのです。

このテーパー構造がヒトの身体にも要所に組み込まれています。

代表的な場所が骨盤になります。

この写真を見てもわかる通り、骨盤の真ん中に三角形の骨(仙骨という骨)が石橋でいうところのキーストーンの役割を果たしてくれています。

ですので、どすんと座るのはもちろんですが、長時間の座る姿勢、また地面に座ることによってイスに座るよりも仙骨に対して上方向の負荷を与えてしまうため坐骨神経痛を誘発させてしまう行動となってしまいます。

②カイロや湿布コルセットが悪い理由→熱によって組織が壊れてしまうから

ヒトの身体を構成するものは何かわかりますか?

答えは タンパク質と脂質と水になります。

このうち、タンパク質と脂質は熱に非常に弱いという特性があります。

具体的な温度で言うと、42℃からタンパク質は変性、脂質は融解といって形を変えてしまうんです。

わかりやすいところでいうと、目玉焼きを創造してみてください。

フライパンにタマゴをのせて火にかけると白身が透明から白く変わっていくのがわかると思います。

白く変化するときの温度が42℃以上になります。

目玉焼き以外でも、お肉や魚でもすべて同じです。42℃を超えると色が変わり、タンパク質と脂質の形が変わってしまいます。

これがヒトでも同じことが起こります

ヒトの骨もカルシウムと思われていますが、80%がタンパク質でできています。ヒトの表面温度は約36℃です、内部温度は38℃以上です。さらに腰というのは負荷がかかる場所=摩擦が多い場所です。そのため、常に熱が発生し溜まりやすい場所であるのにも拘わらず、カイロで熱が加え続けるとゆっくり変形してしまいます。もちろんその他の組織、関節や靭帯も変性してしまいます。また、坐骨神経痛で炎症が起きて熱を帯びている部分にさらに熱エネルギーを加えるため、炎症を助長させてしまいます。

③牽引治療器やストレッチが悪い理由→引っ張られる刺激が入るから

神経や関節というのは引っ張られることに非常に弱いことで知られています。

(以前は神経は圧迫されることに弱いとされていましたが、間違いであることがわかり今では引っ張られることが悪いと解明されました)

それにもかかわらず、昔は圧迫が悪いと信じられていたため牽引治療器が開発されました。そしてその名残が今でも残っていて牽引治療器がいまだに使われている病院や接骨院がまだあります(かなり減りましたが…)

驚かれるかもしれませんがストレッチも坐骨神経痛を悪化させてしまうんです。

それはストレッチ自体が筋肉や関節を伸ばすという行為になっているからです。

よくユーチューブなどで、『このストレッチをすれば坐骨神経痛にいいですよ』と紹介されていますが、絶対にやってはいけません。

ストレッチをして太ももの裏の筋肉や関節を伸ばすと、ただでさえ牽引されて痺れや痛みを出している神経をさらに引っ張って激しい炎症を引き起こしてしまうことになる場合もあります。

良かれと思ってまじめにストレッチをする人ほど、治りにくくなってしまうのでストレッチは控えるようにしてみてください。

④骨盤部分の噛み込みを作ってしまうから

こちらの絵をみてください。骨盤は真ん中の仙骨という骨とそれを包む腸骨という骨で構成されています。

この腸骨と仙骨の関節部分を仙腸関節と呼びます。

この部分は尻餅を衝いたり、自転車や原付、激しい運動や階段の下りなどでの衝撃で骨盤の腸骨部分が後ろ方向に回転し

仙腸関節部分で噛み込み(引っ掛かり)を作ってしまうんです。

この噛み込みが出来てしまうことによって、骨盤が動かなくなってしまいます。

※本来、骨盤は動きます

また骨盤が動かないことに加え、衝撃によって骨盤から上に対して捻じれの力が働き、神経が捻じられて引っ張られて神経痛を発症してしまいます。

⑤マッサージや電気治療、カイロなどが悪い理由→エネルギーが加わるから

坐骨神経痛を発症するとこの痛みから逃れたい気持ちから、マッサージや電気などの治療を受けたいと考える人が大多数かと思います。

しかしそれがかえって症状を長引かせたり、一生治らない原因を作ってしまいます。

坐骨神経痛は体の中で炎症が起きている状態です。つまり身体の中で炎症→熱を持っている状態です。

電気治療や超音波などの場合→身体に電気エネルギーを加える→身体の中でエネルギー保存の法則によって電気エネルギーが熱エネルギーに変換されます

マッサージの場合→摩擦+運動エネルギーの入力→身体に摩擦による熱エネルギーと運動エネルギーが熱エネルギーに変換されてさらに炎症を助長させて症状を悪化させる、もしくは慢性化させてしまいます

こちらと同じ内容のYouTube動画を絵や解説を入れながら作成しましたので、よければこちらもご覧ください。

いかがだったでしょうか?

以上、坐骨神経痛を悪化させてしまう行動20選とその理由でした。

最後までご覧いただきありがとうございました。

白井整体院 白井三志郎

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